ドリーム ミッドタウン

 ドリームミッドタウン(Dream Midtown)は、一世代で高級ブランドにのし上がったドリームホテルグループ(Dream Hotel Group)が有するブティックホテルです。ドリームホテルグループのオーナーであるチャットウォルは、アメリカン・ドリームを手に入れたインド出身の実業家で、今日では4つのブランド(The Chatwal、Dream Hotels、Time Hotels、Unscripted Hotels)をアメリカを中心に各国で展開しています。この4つのブランドの内の3つがマンハッタン内に存在するのですが、その中でもドリームホテルはラグジュアリーなナイトライフをホテル内で体験いただく事ができるユニークなブランドです。ニューヨークの古い建物の建築様式を保ちながらも、内装はとことんモダンにこだわっており、経営者であるチャットウォルが「ドリームホテルはウルトラモダンのホテルである」と自負するほど。ナイトライフとホテルをとことん近づけたこちらのホテルの屋上には、世界的にも有名なタオ・グループが経営するプール付きのルーフトップバー(PHD Terrace)があり、週末の夜は夜中過ぎまで長蛇の列を成すほどの人気ぶりです。寝る時間も惜しんで飲み明かすような若い層の客にとってナイトクラブが入っているホテルというのは一石二鳥のような気も致しますが、ホテルでゆっくりされたいお客様にとっては選択肢とならぬホテルかと思います。しかしながらそれでも選択肢になり得るのがドリームミッドタウンであり、若者だけが集まるギラついたナイトクラブとは一味違う大人たちが集うお洒落なナイトスポットでもあるのです。このミッドタウン屈指のルーフトップバーを見ていただけると、「ナイトライフも含めて都会の中でリラックスできる空間」をコンセプトにしているのがお分かりいただけます。

 角地にそびえる13階建てのドリーム・ミッドタウンを地上から見上げた時、その立ち姿が少しフラットアイアンビルに似ているように思います。建築様式こそ異なりますが、実はこれらの建物は同時期に建てられています。1902年にルネッサンス・リバイバルという建築様式で建てられたフラットアイアンですが、その7年前にこのドリームミッドタウンの建物がボザール様式で建てられました。マンハッタンにあるボザール様式の有名な建物には、グランドセントラル駅やニューヨーク公立図書館などが挙げられます。100年以上前の建物の外観をそのままにしながら、中に一歩入ると近代的なデザインで驚かされるのがニューヨークのホテルの特徴でもありますが、ドリームホテルは経営者の唱える「ウルトラモダン」なデザインがロビーに入ってすぐに目に留まります。2004年に「ドリーム・ニューヨーク(Dream New York)」の名前で営業が開始されたこちらのホテルは、建物の風格と内装のギャップがマンハッタンという土地柄に後押しされ、かつ5つ星ホテルに比べて非常に安価な料金設定であった事から、ミッドタウンのお洒落なホテルとして知名度が上がるまでに時間がかかりませんでした。2015年には、日本円にして20億円以上ものお金をかけて、高級ホテル専門のインテリアデザイン会社:スタジオ・ガイアが手掛けた140平米のプレジデンシャルスイートとタオ・グループがニューヨークで最も力を注いだルーフトップバーが追加され、「ドリーム・ミッドタウン」として生まれ変わりました。時代の流れを汲み取り、とことん追求された最新のモダンデザインが大胆に施されたこのルーフトップバーは「PHDテラス(PHD Terrace)」と名付けられ、オープンから間もなく連日満員の人気ナイトスポットとなりました。タイムズスクエアを望むことができるこのルーフトップバーは、観光客だけでなく地元ニューヨーカーにも人気のスポットで、同じプール付きの屋上テラスというコンセプトでは、同じ系列の「ドリーム・ダウンタウン」がございます。

 ドリームホテルグループにとって初のニューヨーク進出となったこちらのホテルは、第一号店らしくアクセスの良さも売りとなっております。徒歩圏では、北へ5分でセントラルパーク、東へ10分でショッピング通りの五番街、南へ10分でタイムズスクエアへ行くことができます。タイムズスクエアへの道中には、いくつものブロードウェイ劇場が立ち並んでいますので、ニューヨーク一番のエンターテインメントであるブロードウェイ・ミュージカルを観劇される際にも最適の場所と言えます。ご当地グルメになりますが、ホテルの斜め向かい(ブロードウェイ沿い)には99セントピザがありますので、1枚100円で熱々のピザを24時間テイクアウトできます。その他、近辺には、24時間営業のドラッグストアやデリがありますので、身の回り品や小腹が空いた際などに非常に便利です。また、朝まで営業している日本食居酒屋もありますので、味の濃いアメリカの食事で少し胃が疲れてきたらこちらでお食事されるのをお勧めします。最寄り駅は7番外沿いにある黄色N,Q,R,W路線の「57丁目(57th St)」駅と、8番街沿いにある「59丁目:コロンバス・サークル(59th St, Columbus Circle)」駅がございます。コロンバス・サークル駅は商業施設「タイム・ワーナー・センター」とデパ地下(ターン・スタイル)でつながっていることもあり、お買い物やお食事の際には是非一度ご覧いただきたいスポットです。

 ドリームミッドタウンの客室は、ヴィンテージとモダンを組み合わせたデザイン性の高い内装になっております。他ホテルと比べて大きなヘッドボードは特別にカスタムされたものを仕様しており、薄型テレビ、ワークデスクなどが白を貴重としたお部屋の中にコンパクトに収まっております。お部屋のバスルームもシャワーのみとなり、広さはさすがにこの立地ですのでマンハッタンサイズ(小さめ)となりますが、中型スーツケースを広げた場合でも十分にスペースはございます。通りに面した低階層の客室は交通騒音が気になるかもしれませんが、静かなお部屋をリクエストしていただければ可能な限りスタッフが対応してくれます。但し、静かなお部屋を希望された場合、窓からは隣のビルしか見ることができませんので、良い景観は屋上のルーフトップバーにてお楽しみください。屋上のバーではドレスコードがございますので、男性はジャケット着用をお忘れなく。

 少々狭めの客室ではありますが、24時間対応のコンシェルジュ、無料Wi-Fi、無料フィットネスセンター(ホテル外)など、アメニティ面では優れております。また、マンハッタンでも数が限られるペット持ち込み可、かつバリアフリーに対応したホテルとしても有名です。ホテルのロビーには、ビンテージ・カクテルバーという呼び名がふさわしい「The Rickeys」がございます。バーカウンターに並ぶ椅子のデザインや、フロアに並ぶヴィンテージ臭を放つベルベッドのソファを見るだけでコンセプトの強いバーである事がお分かりいただけるかと思いますが、それもそのはずでインテリアの照明1つにしてもヴィンテージランプのスペシャリストに特注して作らせているほどです。お店の名前となっている「Rickey(リッキー)」は、まだイギリスの植民地時代であったワシントンDCに実在した影の政治家ジョー・リッキーから取られています。ウイスキーが得意でなかったジョーが代わりに飲んでいたのが、バーボンにライムを入れてソーダ水で割ったもので、彼の政界の進出と共にカクテル「ジョー・リッキー」が流行したということです。という事でこちらのバーをご利用される際には是非ジョー・リッキーをお楽しみいただければと思います。ホテル1階に隣接しているバーラウンジ「FISHBOWL」は、日本でいうところダーツバーのようなものになりますが、ダーツの代わりに「スキー・ボール(Skee-Ball)」という玉転がしのゲームをする事ができます。スキー・ボールは100年以上前からアメリカに存在する定番アーケード・ゲームで、ボーリングのように玉を転がすのですがピンを倒すのではなく、得点が書かれた穴に入れて点数を競います。木製の玉は女性でも簡単に扱う事ができますので、性別関わらず、ビール片手に盛り上がる事でしょう。レストランは、ホテルの玄関を出た左手に、黄色い看板が目印の「セラフィーナ・ブロードウェイ(Serafina Broadway)」というイタリアンレストランがございます。お料理の値段は、マンハッタンのイタリアンとしては並なのですが、決して安くはございません。但し、ここのフェトチーネのクリームソースパスタは個人的にミッドタウンで一番美味しいと思っておりますので、是非一度食べていただきたいところです。

個人的な意見

 ミッドタウン周辺でホテルを探される場合、観光スポットへのアクセスの良さを優先されている方が多いかと思いますが、立地が良いからと言ってヒルトンシェラトンなどの有名ホテルには泊まりたくない、という方はニューヨーク「らしい」ホテルをご体験いただきたいと思います。歴史ある建物の外観を良い意味で裏切ってくれるウルトラモダンな内装で魅力してくれるドリームミッドタウンは候補の1つになるのではないでしょうか。アクセスの良さや利便性は前述した通りとなりますが、2015年に改装されたばかりの近代的ホテルがリーズナブルな料金で宿泊できるとした時に、興味のある方は少なくないはずです。同じクラスのパーカー・ニューヨークが少しお洒落すぎる、または、落ち着き過ぎていると感じられる方は迷わずこちらのホテルを選択されると良いでしょう。

 ベビーベッドが完備されていたり、お子様連れの家族旅行にもとても使い勝手の良いホテルとなってはおりますが、やはりミッドタウンで3本の指にはいるナイトスポットがホテルの屋上にあるという事で、正直に申し上げてお勧めの対象年齢は20~30代後半といったところでしょうか。間違いなく落ち着いた大人の空間がこちらのホテルにございますが、同時に「寝る間も惜しんでニューヨークを楽しめる環境」があるというのがその理由となります。地元ニューヨーカーに言わせれば、ドリーム=PHDテラスという感覚となりますので、やはり少々夜が派手めなイメージが付いております。しかしながら、昼間の観光とお買い物、夜のミュージカル観劇とお食事など、どの面を切り取っても利便性の高いホテルとなっておりますのでお忘れなく。過去に実際にお手配させていただいた例で、ビジネスのご出張で寝るためだけのホテルを探されているお客様にこちらのホテルをご案内した事がありますが、非常に高評価をいただいております。夜遅くにホテルに帰る途中で食べるものを買えるし、ホテルに着いてからも1杯飲める、仕事が終わった最終日のフリーの日を過ごした際にはホテルのメリットを最大限に発揮した、とのこと。このように、多面で便利・リーズナブルなホテルに高級ルーフトップバーが付いたドリームミッドタウンは、幅広い層のお客様の候補になるかと思います。

部屋数:220室
スタイル:モダン、ヴィンテージ、現代的
雰囲気:20代~50代 / ショッピング好き / グルメ好き / 立地重視 / ナイトライフを楽しむ

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